〜 突撃レポート寝起き編!<突入!編> 〜
〜FF&KHワールド〜
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レオン:この部屋だ。……眠っていると思うが……静かにな。

ヤズー:しーっしーっ

クラウド:わかってる、わかってるって! あ、ヴィンセント、見取り図にチェック入れといてね。TV放送のとき、編集して使うらしいから。

ヴィンセント:あ、ああ……

クラウド:皆様、お待たせ致しました!いよいよですッ!いよいよでございますッ! 手に汗握るこの瞬間……!いや〜、ハァハァして参りました。

ヤズー:……兄さん、オヤジみたいだよ。

カダージュ:ホント、『兄さん』じゃなくてオヤジだよ……

クラウド:おまえら、うっさい! さぁ、それでは、行ってみましょう! そーっと扉を開けて参ります!そーっとですッ!

 

(……ギィィィィ)

レオン:ちょっ……ちょっと待て!クラウド!ひ、ひとつだけ最後に確認しておきたいことがあるッ!

クラウド:(しーっしーっ!もう部屋のドア開けてんだからな。静かに話せ! 何だよ!?)

レオン:(す、すまん。あ、あの……突撃レポートっていうのは、セフィロス自身に何かするわけではないよな?単に、寝相とか寝顔を見るとかそういうことだな?……人体に害のあるような真似はしないな?)

セフィロス:(アホか。たりめーだろ。だいたいあの男相手に何をするってんだ。気色悪い)

ヤズー:(そりゃまぁ、同じ顔したセフィロスから見ればそうかもしれないけどねぇ、兄さん?)

クラウド:(そうですよねぇ。同じ顔の方からすりゃ、そうかも知れませんがね〜)

ヴィンセント:(ふ、ふたりとも……)

セフィロス:(何が言いたい、クソガキども!)

ヤズー:(だって、向こうのセフィロスって、綺麗で大人しくて、美人でさ〜。確かにセフィロスと同じ顔なんだけど、ちょっといろいろ手ェ出してみたくなっちゃうよねェ〜)

クラウド:(わかるわかる〜。なんかさー、可愛いんだよね〜。ぼけ〜っとしててさ〜。お菓子食べてるときとか、それに集中してるって雰囲気で〜)

レオン:(いいか! レポートはかまわん!だが、彼に無体な真似をするのは許さないぞ!そもそも彼はそちらの世界ではなくて、俺たちのほうの人間なんだッ!)

クラウド:(何ムキになってんの、レオン。あやスィー)

ヤズー:(えー、レオンって、あっちの世界の兄さんとラブラブなんでしょ?)

カダージュ:(浮気?ねぇ、浮気なの?)

レオン:(ち、ちがっ……そんなことでは……)

セフィロス:(……落ち着け、おまえら。カメラのヤツが困ってるぞ。ったく、ギャーギャーと。よくもまぁ、そんなくだらんことで盛り上がれるな)

クラウド:(くだらなくないでしょ!大事なことでしょッ! レオン、浮気は許さんっ。俺、『クラウド』の味方だから!)

レオン:(よ、よせ!そんなんじゃないと言っているだろうが!)

セフィロス:(……準備ができたようだぞ。ほれ、さっさと済ませろ。家に帰って寝直すんだからな)

 

クラウド:(よし、それじゃあ!みんな、気を取り直して、出撃だ!)

ヤズー:(そーっと、そーっとね。カダ、大丈夫か?)

カダージュ:(うん、ちゃんと着いてってるよ)

ヴィンセント:(き、緊張してしまって……む、胸が……)

セフィロス:(つくづく軟弱なヤロウだな、貴様は)

クラウド:(突入〜〜っ!!)

 

 一同、室内へ侵入。

 

クラウド:(皆様、ごらんになっておられるでしょうか? この豪華な作り……! 基本的にはワンルームになっているのでしょうか。しかし、広い部屋ですッ! 巨大なベッドが奥の方に見えます!……ええと、こちらのドアはどこに続いているのでしょうか?)

レオン:(そっちはパウダールームだ。風呂やサニタリーがある)

ヴィンセント:(豪奢だが、品の良い作りだな。……大統領官邸と言っていたが……なるほど、VIPを泊めるには相応しい部屋だ)

セフィロス:(……しかし、なんでこの野郎が官邸なんぞに泊まって居るんだ?)

レオン:(…………)

クラウド:(おっとォ!遠目でもわかります。寝台に長い銀の髪が広がっています!カメラさーん!お願いしますっ)

 

一同、寝台のまわりへ……

 

KHセフィロス:スー……スー……

クラウド:(皆様、ご紹介いたします!キングダムハーツワールドの『セフィロス』さんです。いやぁ、綺麗ですなァ!誰かさんと同じ顔のはずなのに……なんというか、こう繊細な印象を受けます!)

セフィロス:(黙れ、ボケチョコボ! ……やれやれ、爆睡か。緊張感の無いヤツだな)

レオン:(仕方ないだろう。肩の傷がようやく完治しつつあるところだ)

ヴィンセント:(ああ……やはり。大分良くなった様子だったが、まだまだ本調子ではなかったのだ。もっとゆっくりうちで休んでいけば良かったのに……)

ヤズー:(まぁまぁ。今はとりあえず、安全な場所で療養してるんならいいじゃない。うふふ、相変わらず綺麗だねェ、『セフィロス』)

 

KHセフィロス:ん……すぅ……すぅ……

 パサッ

レオン:(い、いかん! 足が……)

クラウド:(ちょっ……邪魔しないでよ、レオン!これこそ、お宝ゲッチューでしょ!  テレビの前のみなさま!ご覧下さい!『セフィロス』さんの生足ですッ! うわー、ツルツルですねェ〜、なまめかすィー。 ……なんつーか、もうウチのセフィとは大違いですな、コレ!ちょっと触っちゃおうかなー スネ毛ないねェ〜)

レオン:(ク、クラウド、よさないか!)

クラウド:(邪魔しないでって言ってんでしょ。スクープスクープ。カメラさん、足元から股の方へパーンしちゃってください。アオリつけてね〜)

ヤズー:(……兄さん、指定アングルが超エロオヤジくさい)

ヴィンセント:(ク、クラウド、もういいだろう。このままでは風邪を引いてしまう……レオン、直してやってくれ)

レオン:(あ、ああ)

ヤズー:(でもさぁ、なんか『セフィロス』、安心して眠っちゃってるよね。ここって大統領官邸なんでしょ? どういう縁があるんだろう)

ヴィンセント:(さ、さぁ……?)

レオン:(…………)

 

 

無言を通すレオン。

しかし、突撃レポートは残酷なまでに進捗してゆきます。

視聴率稼ぎ……引いては出演料稼ぎのために、やる気バリバリのクラウド。困惑しつつもKHセフィロスにあえて嬉しそうなヴィンセントに、ヤズー。

あくまでもただの付き合いといったふうのACセフィロス。

 

物語はついに佳境へ。

生足を激写した一行は、無事レポートを終えることができるのか……!?

 

いざ、次回、KHセフィロス目覚めの時……!

レポート激写編、乞うご期待!

 

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