『堕ちた天使~軍服と鞭2』
 
<最終回>
 
 KHセフィロス
 

 

 

「まったく困った人だね。総統の服を精液で汚すなんてね」

「ああ……はぁッ……はぁッ」

「着替えるか、ジェネシス」

 レオンがジェネシスに声を掛けた。

「いや、この後、どうせシャワーを浴びるからかまわないよ」

「これで仕舞いならば、俺は失礼させてもらう」

 レオンは私を一瞥もせず、そう言った。

「君はそっけないな。お土産の薔薇ジャムもいらないというし」

「……俺はコーヒー派なんだ」

 無愛想にレオンが言った。そのまま扉を開いて部屋から出て行ってしまう。

 

「さぁ、セフィロス。風呂に運んであげようね」

 足腰が立たなくなった私を、ジェネシスが抱き上げて風呂に連れていってくれた。

 

「今日はふたりがかりでたっぷりとここに仕込んでしまったからね。中から掻き出さないと」

 もはや私は逆らおうとさえ考えず、自分の方から尻をジェネシスに差し出した。

「そう……奴隷は素直でなくてはね」

 ジェネシスが満足げにそういうと、私の最奥に指を突き込んだ。

「こうするだけでトロトロとあふれ出してくるよ。レオンにもたくさん出してもらっただろう」

 こくんと私は頷き返した。

 ジェネシスは意外にもやさしい手つきで、私の内から、精液を掻き出してくれた。

「あ……あぅ……あん……」

「ふふ、あれだけさんざんイキまくったのに、もうこんなにして……本当に敏感なんだね、君は」

 ジェネシスが勃起した私のペニスをゆるゆると撫でた。

「いいよ、出して」

「ん……あッ……あぁッ」

 後始末をしてもらっている最中だったが、私はそれをこらえることはできなかった。

 ビュルルと発射された飛沫が私自身の腹を汚した。

 

 

 

 

 

 

「身体も洗ってあげようね。いいかい、孔奴隷はいつでも使ってもらえるように身綺麗にしておかないとね」

 ジェネシスがたっぷりとソープを泡立てて、私の身体を洗う。恥ずかしい部分もさらけだして、私は素直に従った。

「ふふ、もう抗わないんだね。いいこだよ」

「…………」

 口を聞くのも億劫で、私はジェネシスの為すがままに身を任せた。

「ああ、ほら。もう扉が見える。今日はずいぶんと満足してくれたようだね」

「…………」

「さぁ、お湯を流すよ。お尻の傷に滲みるかも知れないけど」

 そういうと、ジェネシスは、私の身体にシャワーを当てた。案の定、パドルで叩かれた尻が、じんじんと痛む。

「……痛い」

 と、私は低くつぶやいた。

「よし、じゃ、風呂から上がったら、お尻にローションを塗り込んであげようね。これからも、孔奴隷の懲罰は、お尻叩きだから、早くいい孔奴隷になれるように励むんだよ」

 ジェネシスはそのまま、バスタオルで私をくるむと、浴室を出た。

 大きなベッドに下ろされ、ふたたび犬のような格好を強いられる。

「さぁ、ローションを塗ってあげよう。鎮痛作用もある香油だから、お尻の腫れも引くだろう」

 とろりと香油を垂らされ、私はぞくぞくと身震いした。

「後はこれを塗ってあげようね」

 ジェネシスは到底信じられないような優しさで、私の腫れ上がった後ろに香油を塗り込めていってくれた。

「ん……あふっ……」

「鼻にかかったような喘ぎ声が可愛いね。お尻がいい気持ちだろう?」

「……き、気持ちいい……」

 私は言われたことを素直に認めた。

「さぁ、済んだ。可愛い孔奴隷くん」

 お尻をやわらかく撫でながら、ジェネシスがささやいた。

 

「『セフィロス』。ほらもう扉が見える。今日はもうお帰り」

 床に落としたままだった貫筒衣を、やさしく着付けてくれると、出口まで手を引いてくれた。

「また、いつでもおいで。私もレオンも待っているからね」

 そう言って艶やかに笑うジェネシスに、何か言い返そうと考えたが、おのれの痴態を思い返し、私は口を噤んだ。

 ゆっくりと元の世界へ足を踏み出す。

 願わくば、もう二度と、こんな淫夢を見ないようにと考えながら。