〜 突撃レポート寝起き編!<人物紹介&プレ突入編> 〜
〜FF&KHワールド〜
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クラウド:テレビの前の皆様!おはよーございます。突撃レポートの時間です!

 輝ける第一回突撃レポート寝起き編、メインレポーターは、ワタクシ! クラウド・ストライフ、コスタデルソルのアイドル、クラウド・ストライフにてお送りさせていただきます!

セフィロス:アホか。だーれがアイドルだ。自分で言ってて恥ずかしくねーのか、おまえは。

クラウド:もう、ちょっ……邪魔しないでよ、セフィ! 記念すべきFF&KH共同企画・第一回目なんだからね!責任重大なんだからッ!セフィだってサブレポーターでしょ!あいさつしてよ!

セフィロス:クジで当たっただけだ。不運にもな

クラウド:もうちょっ……やめてったら! あ、失礼いたしましたーッ! 続けて本日の協力レポーターを紹介いたします。あ、カメラパーンして!

 コスタ・デル・ソルに咲いた一輪の花! 立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花……ワタクシ、クラウド・ストライフの永遠の恋人、ヴィンセント・ヴァレンタインです!

 (はい、ここでファンファーレっっ!)

 ジャジャジャジャーン!!

 

クラウド:ヴィンセント、ほら、こっちこっち!カメラあそこね!

ヴィンセント:ク、クラウド…… よ、よさないか……

クラウド:やだなー、照れなくてもいいじゃーん。ホントのことなんだからさぁ〜

ヴィンセント:…………

クラウド:ほら、笑って笑って、ヴィンセント。あ、カメラ目線でね!

ヴィンセント:え、あ…… え、ええと…… あ、あの……よ、よろしく……

クラウド:もぉ、ヴィンセント、可愛いーッ!

セフィロス:……終わったな。初回から企画倒れだ。おまえ、このメンツで視聴率稼げると思ってんのか?

クラウド:まだ、レポーター紹介も終わってない段階で縁起でもないことを言うなッ!アンタ、呼ばないうちに勝手に出てきちゃって!

ACセフィ:ケッ

ヤズー:そーそー。せっかく連れだってやってきたのにねェ

カダージュ:み、みなさん、こんにちわ、僕、カダージュです!

ヤズー:カダは偉いな。ちゃんとご挨拶できるんだねェ。

カダージュ:僕もう子供じゃないもん!

クラウド:おい……ちょっ……おまえらァァァァ! 何しに来てくれてんのォォ? 今日の突レポは、俺とヴィンセントと……

ヤズー:まぁまぁいいじゃな〜い。初回なんだしさァ。人数多い方が盛り上がるってェ。

カダージュ:だっておうちで待っててもつまんないんだもん。

クラウド:くじ引きの意味がないだろうがァァァァ! コルアァァァ!

ヴィンセント:ク、クラウド……こ、声が大きい……

セフィロス:おい、今回は寝起きレポートなんだろ。騒いでると、相手が起きちまうんじゃねーか。そうしたらさわやかに企画倒れだな。初回から。

クラウド:そ、そうだった……! しーっしーっ! ええと……あ、あれ、KHのほうからも誰か来るはずなんだけどなァ〜、合同企画なんだから。じゃねーと、ここ、俺全然知らない場所だし……

ヴィンセント:え、ええ? そうなのか? メインのおまえが知らぬ場所では……

セフィロス:ホント、おまえはガキだな。たよりにならねーっつーか、もうなんつーか。

クラウド:う、うっさい。向こうからもちゃんと人が来ることになってるんだもん!もうちょっと待てば……

 

<五分後>

レオン:……遅れてすまない。

クラウド:レオ〜ン!もう、ちょっとォ、なんで初回から遅刻すんのッ!? 不安になるじゃんっ! ここ、俺、全然知らない場所だしィィ!

レオン:待て、クラウド。

 ……まずは、ヴィンセントさん、ヤズー、それにセフィロス。

 その節はいろいろと世話になった。ゆっくりと謝意を述べている時間もなく、慌ただしい形で帰還したことを申し訳なく思っている。こういった形でも再会することができ、心から喜ばしく感じる。

セフィロス:よぉ、堅物野郎。元気か?

ヤズー:やだァ、相変わらず真面目だねぇ、レオン! アハハハハ

ヴィンセント:いやいや……ご丁寧に痛み入る。こちらも君の無事な姿を見ることができて、とても嬉しく思う。

クラウド:いや、もうホント、アンタら……あのね、そーゆー集まりじゃないからね、コレ。レオン、主旨とかわかってる?

ヴィンセント:あ、あの……そのことなのだが、クラウド。や、やはり……まずいのではなかろうか。突撃レポートだなどと……ようは、相手の不意をついて、私生活を暴くような真似をするのだろう? しかもいきなり寝起き……だなどと……

クラウド:だいじょーぶだよォ。だって、一応、この企画、相手は男オンリーだもん。女の子の部屋なら、寝室に忍び込むなんて真似、ケーサツ沙汰だろうけど、男なんだよ?別に同性にレポートされてもどうってことないんじゃない?

ヤズー:そりゃあねェ。兄さんみたいな、鈍感で図太い人ならねェ……

クラウド:なんだよ、おまえ、それ! そーゆーこと言ってると連れていかねーぞ!

ヤズー:ってゆーか、記念すべき第一回の犠牲者は誰なのよ? 俺、今回レポーターってワケじゃないから聞いてないんだよね。気にするタイプの人じゃなきゃ、別にいいんだろうけど。

ヴィンセント:そ、それが……その……

クラウド:そっか、まずはそいつ発表しなくちゃね!台本忘れて来ちゃって……

セフィロス:ホレ、おまえ、持っとけ。

(台本を渡すセフィロス)

クラウド:サンキュ、セフィ。

 ……ゴホン!

クラウド:記念すべき第一回・突撃レポート寝起き編! THEターゲットォォォ!

 ジャーン! キングダムハーツワールドのセフィロスさんですっ! そう、ここはKHワールド。だから俺たちが知らない場所でも仕方ないの。

ヤズー:「仕方ないの」って兄さん……頼りない。

ヴィンセント:あの……クラウド ……あちらの『セフィロス』が第一回目というのは……その……さすがにまずいのではなかろうか? 大人しい人だし……何かあっても意思表示がしにくい人物を……こんなときに……

クラウド:ヴィンセントってばもぉ〜、ホントやさしいんだからぁ〜。だってさ、人気投票スゴイんだよ、あの人。やっぱし、最初は視聴率取っていかないと打ち切りになっちゃうじゃーん。ほら、彼って謎の多いキャラだしさ〜、こう少しでも私生活を見られれば、視聴者も満足すると思うんだよね〜。あ、ちょっと、ここカットしてね、編集!

レオン:……俺もヴィンセントさんに同感だ。付いてこようとするラグナを止めるのが、どれほど大変だったか…… 言い訳のようだが遅刻の理由はソイツだ。

カダージュ:ラグナって〜?

レオン:え……あ、ああ、ならず者でお調子者の阿呆だ。俺とは無関係だが。

カダージュ:ふ、ふぅん……?

 

セフィロス:おいおい、そろそろ七時近いぞ。行くなら早くしないと無意味だろーが。

ヴィンセント:き、君は、か、かまわないのだろうか……?

セフィロス:あ? 見た目が似ているとは言っても、どうせ別人だ。中身はとろくさくて数段劣るしなァ。別にどーでもいい。

ヴィンセント:…………

セフィロス:なんだ、その目は? なにか文句があるのか、ヴィンセント?

ヴィンセント:そ、そんな……言い方は……あんまりだと……

クラウド:コルアァァァ!ヴィンセントいじめんな、アホセフィ! ヴィンセントはね、やさしーの!恋人の俺だけじゃなく、誰にでも気配りのできる懐の大きな人なの!

レオン:……おい、行くのか?行かないのか? 言っておくが、この場所はエスタ。しかも大統領官邸の中だ。大騒ぎすれば、すぐに側近がやってくるぞ。

クラウド:そ、そうだ、シーッシーッ! レオン、道わかるの?

レオン:あ、ああ、まぁな。……こっちだ。

クラウド:ごほん! それではテレビの前の皆さま!大変お待たせいたしましたッ!いやはや記念すべき第一回目ということで、リポーターおよびスタッフ一同、やや焦り気味でございますッ!

 それでは、ご一緒に、目眩く禁断の世界へ……!!

 KHセフィロスさんの、寝姿頂戴〜ッ! 

レオン&カダージュ&ヤズー:ちょうだいィ〜……

クラウド:練習しただろ!声を合わせろ!

レオン:だが、大声はまずいだろうが。

セフィロス:やれやれ、初回からダメダメだな……

ヤズー:そうお?これはこれで楽しいけどね〜。さ、行こ行こ★

カダージュ:行こう行こう!

ヴィンセント:ほ、本当に……?

クラウド:それでは、スタッフ一同、張り切って抜き足差し足で行って参りま〜す!はーい、カメラさん、お願いしまーす!

 ……一同、エスタ官邸待機室からゆっくりと廊下へ移動……

 

唐突に新スタートを切った突撃レポート寝起き編。

聞けば、売り上げの一部は、ミッドガルとホロウバスティオンの再建に役立てるという。

やる気満々のメインレポーター、ACクラウド。

くじ引きで同行したヴィンセント、ACセフィ、レオン。

勝手にくっついてきたヤズーにカダージュ兄弟。

無理やり付いてこようとして却下されたラグナ大統領。

さまざまな人間の思惑を経、ついに物語は動き出した。

いざ次回、突撃レポート『突入!』編へ! 乞うご期待!!

 

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