〜 告白 〜
 第二章
〜 神羅カンパニー・シリーズ 〜
<20>
 クラウド
 

  

「やぁ、チョコボッ子。背中の傷は大丈夫か」

 そう言って現われたのは、やはりジェネシスさんだった。

「え、あ……セ、セフィロスさんと会われたんですね」

「そう。あいつ刀取りに自分の部屋に向かっている」

 ああ、やっぱり!危険なのに……!

「ジェネシスさん、モ、モンスターが……モンスター……」

「ああ、聞いてるよ。実験モンスターでかなり手強い相手なんだろう」

「そ、それもそうなんですけど……あ、あの……その……」

「どうしたのチョコボッ子?」

「おれ……モンスター近くで見たけど……あの、変な話なんですけど、人の形してて、それが少しセフィロスさんに似てるっていうか……その……」

 言い淀んだおれを、ジェネシスさんは睨み付けるように見つめた。

「そうか……教えてもらえて良かったよ。セフィロスには見せたくないな」

 コクコクとおれはなんども頷き返した。

「わかった。なるべくセフィロスに手出しさせずに、俺が片をつけよう」

「お、おね……お願いします」

「チョコボッ子は、もうしばらくこの部屋で待っていて。カギ閉めるの忘れるなよ」

 というと、ジェネシスさんはくるりと踵を返した。

 

 

 

 

 

 

 背中の傷……痛い。

 やっぱり熱い……?

 

 でも、おれ頑張った。セフィロスさんにも、ちゃんと言えた。

 そうだ、『好き』って言っちゃったんだ。

 怪我までして、全然余裕ないのに、少しすっきりした気分になっている自分に驚いた。

 

 セフィロスさん、大丈夫かな……まだ身体の調子が悪いのかも知れないのに。

 武器も持っていないのに、それを取りに単身自室にまで行くなんて。

 

「やっぱりすごいかっこいい……」