『被虐の孔奴隷2 ~ふたりに愛されて~』
 
<2>
 
 KHセフィロス
 

 

 

「ふふ、君は口よりも身体のほうが正直なんだね。だが、今夜はそう簡単にいかせてあげるつもりはないんだ。俺たちふたりを十分に満足させてもらおう。レオン、『オモチャ箱』から、例のあれを取り出して、彼に嵌めてやってくれ」

 ジェネシスがそういうと、レオンは美しい装飾のなされた箱から奇妙な代物を取り出した。黒のレザー製で、筒のような形に編み込んである。

「なんだかわからないといった顔だね、『セフィロス』」

 ジェネシスが私の足を割り広げながらそう言った。

「レオン、こっちへ。お洋服を淫らなここに着せてあげてくれ」

「…………」

 レオンは無造作にそれを扱うと、私のまだ萎えているペニスに器用に着せかけていく。

 両端から出ている黒い紐は、それを交差させて編み上げていくだけで、ペニスの拘束具になる代物だった。

「ふふ、これは可愛いね」

 レオンにその部分を触れられているうちに、私のものは徐々に立ち上がりつつあった。ペニスは革製のボンテージを着せかけた姿になる。

「どうだい、素敵だろう。でも、これはなかなか厳しいものだとすぐわかるよ。興奮して勃起すれば、この拘束具が肉を喰い絞めることになる。痛みは当然だろうし、精を吐き出すことも叶わなくなるんだ」

「い、いやだ、こんなもの……!取ってくれ」

「それはダメ。今日のテーマは拘束具で孔奴隷のお仕置きだよ」

 ジェネシスは片手の小説本を私に見せるように翻して、楽しそうに笑った。見ればジェネシスはいつかの軍服のようなものを着ているし、レオンもいつものカジュアルな服装ではない。どこのものかはわからないが、制服のようなものを身につけていた。

「いやだ……私は奴隷なんかじゃ……」

「それは違うだろう?君はわざわざ『お仕置きされる孔奴隷』になるためにそこの扉を開けてやってきたのだから。俺たちはそのご期待に十分応えてやろうとしているだけさ」

 ひゅっと鞭を取り出してジェネシスが宣った。

「それじゃ、まず口で奉仕してもらおうか。レオン、制服はそのままで、セフィロスにしゃぶってもらってくれ」

「……わかった。足の拘束は外すぞ」

 そういうと、レオンは両の足を縛っていた紐だけを取り去った。

「手も……手も外してくれ」

「ダメだよ、口だけでご奉仕してごらん。上手に出来たら、孔奴隷に後で鞭をくれてあげるよ」

 レオンの差し出したものを、なんとか口で咥え込み、顎を動かして舐る。だが、やはりいつものように易々とはいかない。ともすれば、それは膨らんで口からこぼれ落ちそうになるのだ。

 

 

 

 

「じゃあ、俺は君の後ろを虐めてあげようか」

 ジェネシスはいつもの香油を取り出すと、私の最奥をしとどに濡らした。

「君はこの催淫効果のある香油が大好きだよね。ほら、もう後ろの孔がヒクヒク口を開けている。まだ薬を垂らしただけなのに」

 そういいながら、ジェネシスは孔のまわりを焦らすように撫で始めた。喘ぎ声が漏れそうになるが、私の口はレオンのものでいっぱいになっている。

「さぁ、気を入れておしゃぶりして。後ろに気を取られていると、君の可愛いペニスが反応してしまってつらいことになるよ」

 最奥を撫でながらジェネシスがいう。

「ぐちゅ、んぐ、くちゅ……」

 必死にレオンに奉仕する。彼のものが私の口の中で徐々に熱を持ち、膨れていく。それですら感じてしまうのに、ジェネシスの意地悪な愛撫は、執拗に続けられていた。

「じゃあ、指を入れてあげようね。君はこうされるのが大好きだったよね」

 そういいながら、彼はずぷずぷと深く指を埋め込んだ。

「んぐっ……はぁッ……ぐぷっ……」

「たっぷり中をかき回してあげて……ここに固いしこりがある」

 意地悪くジェネシスがささやく。

「ここを少し引っ掻くだけで、君は狂ったように感じてしまうんだ」

 ずちゅ、ぐちゅ、ずぷっ

 ジェネシスの指の抜き差しが早くなる。そして時折、一番弱いその部分に指が触れると、私のペニスは確実に反応してしまう。

「ああ、熱いね。もう中がトロトロに蕩けているよ」

「んぐっ……ちゅッ……ぐぷっ……」

「おしゃぶりも大分上手になったね。この前の訓練の賜物かな。……いいよ、レオン。たっぷり出してあげて」

 眉間にしわを寄せて、ずっと堪えている風だったレオンに、ジェネシスが声を掛ける。私はより一層、射精を促すように舌を使って、レオンのそれを絞り上げた。

「……ッ」

 ほとんど声を上げずに、レオンがびくびくと腰を震わせた。喉の奥で熱い樹液を受け止める。

「ごぷっ……ごほっ、げほっ……!」

「ふふ、そっちは上手く行ったようだね、レオン。ご褒美にキスしてあげたらどうかな」

 レオンはやはり何の感情も見せずに、私の顎を捉えると、唇を重ねてきた。

 舌を吸い上げ、私の口腔を嬲る……いつものレオンとは違う、深く性感を揺さぶる口づけだった。