『被虐の孔奴隷2 ~ふたりに愛されて~』
 
<4>
 
 KHセフィロス
 

 

 

「いいところに当たっているようだね。そら、もっと奥まで……」

「あっ、あっ、あぅん!あひっ!」

 喉で悲鳴を止めようとすると、高い声が出てしまう。

「いい声で啼くね。もっと、声を聞かせてごらん」

 ずぷっ、ぬぷっ、ぐちゅ……

 ジェネシスの抜き差しが早くなってくる。乳首は痛いような快感だ。

「あッ、あぁッ、あぁッ、ジェ、ジェネシス……!」

「ん……あぁ、いいね。気持ちいいよ。そろそろ俺も保たなそうだ」

 正常位で繋がった私たちの間で、自身のペニスが痛いほど膨らんでいるのを感じる。

「あぁ……イク……!」

 腰を押さえるジェネシスの手に力がこもった。そのまま、胴震いをすると、ジェネシスは熱い飛沫を、私の体内に注ぎ込んだ。

 ずるりとジェネシスのものが、体内から引きずり出される。

 しかし、まだ私は一度も出していない。

 

「ジェネシス……前、外して……」

 私は離れていくジェネシスを見つめて、そう頼んだ。

「さて、そろそろかな。どうしようかね、レオン」

 ジェネシスがレオンに訊ねるが、レオンは何も聞こえていないように口を噤んだままだ。

「今日はずいぶん頑張ったよね。お尻の孔はトロトロだし、もう前を許してあげようか」

 ジェネシスはそういうと、私に座って足を広げるように命じた。

「どうも、俺は甘くてね。可愛く泣かれて『外して』……なんて言われちゃうと弱いんだ」

 ジェネシスの手がはち切れんばかりになっている、私のそれを手に取る。皮の網紐がぎっちりと肉に食い込み紅く腫れ上がっている。

「今日はまだまだ可愛がってあげたいのだけれど……そうだなぁ」

 意地悪くそそり立ったものを撫で上げ、先端に爪を立てる。

「あぁッ、ジェ、ジェネシス……頼むから……」

「それじゃ、聞いてあげられないな。そうだ、今日はお願いの仕方を躾けてあげよう。ほら、外して欲しいんでしょう。ちゃんと俺に『お願い』してごらん」

 頬を撫で、涙のたまった瞳に口づけられる。私には一瞬意味がわからなくて、何を口にすればよいのか、戸惑った。

「お、お願い……ジェネシス……いかせて……」

「どうにもダメだな。仕方ないから、俺の言うとおりに口に出してごらん」

 そういうと、ジェネシスはひどく楽しそうに口を開いた。

「『どうか私のいやらしいペニスから器具を外し、思い切りいかせてください』ってね」

「な……」

「簡単だろう。俺と同じことを言えばいいのだから」

「そ、そんなこと……」

「言えないなら、もうしばらくこのままで我慢してごらん。それはそれで楽しそうだ」

 ジェネシスが立ち上がったそれを手に取り、皮カバーの上からぞろりと舐めあげた。

「あッ、あぁッ……!」

「さぁ、どうするの?」

 上目遣いでジェネシスが笑った。彼は私のプライドが崩れる様を見たいのだ。肉の欲に狂って、快楽のために卑しい言葉を口にする私を『可愛がって』やりたいのだ。

 

 

 

 

 

 

 ……言わなければずっとこのまま……

「ジェ、ジェネシス……ど、どうか……わ、わたしのいやらしいペニスか、から……」

「そうだ、いいこだね」

「……から……器具を外して……思い切り、い、いかせてください」

「ふふふ、可愛いね。目にいっぱい涙を溜めちゃって。俺は君の泣き顔が大好きなんだよ。もっともっとひどいことをして、君を泣かせたくなる……」

 ジェネシスは私に頬ずりをするとペニスをいじりながら、深いキスをしてきた。

 器具の上から擦られるもどかしい愛撫に、私は腰をびくびくと戦慄かせる。

「じゃあ、外してあげる。イクときには必ず、そう言うんだよ」

 私はこくこくと何度も頷いた。

 ジェネシスが丁寧な手つきで、器具のつなぎ目を外し、交差させて編まれている紐を緩めていく。

「あぁ、こんなにたくさん汁をこぼして。皮のこんなところまで濡れてしまっている」

「あッ、あぁッ、ジェネシス、イク……」

「まだだよ。取っている最中だ」

 ジェネシスは必死に射精を堪える私を横目に、ゆっくりと革の紐を外していった。

「はい、外れた。今日はいっぱい我慢したね。でも、もうちょっと長く堪えられるようにならないと、ふたりの相手はできないよ。ね、レオン?」

「…………」 

 レオンは相変わらず、何も言わずにただ私の痴態を立ったまま眺めているだけだ。

「ジェネシス……いきたい」

「かまわないよ。そのままの格好で、自分で慰めるんだ」

 ジェネシスが腕のロープを外してくれた。

 私は命ぜられるままに、足を大きく開き、自らの肉棒に指を絡めた。

「あッ、あッ、いい……気持ちいい」

 にちゃにちゃといやらしい音を立てて、私は自身を激しく扱いた。

「俺たちに見られているのに、オナニーして感じるんだね。やらしいねぇ、『セフィロス』」

「あッ、あぁッ、もう出る……見ないで……」

「ダメだよ。君がイクところまで俺たちがちゃんと見てる」

「い、いやッ、あッ、あぁッ、ああ……ッ!」

 これまでに堪えに堪えた精が、虚空に円を描くように、ビュルリと飛び出た。

「ああッ……あぁッ……」

 激しく射精した後も、それは止まらず、ちろちろと私の先端から雫を垂らしている。