~この手をとって抱き寄せて~
 
<11>
 KHセフィロス
 

 
 

「あ、あんッ……あふッ……!」

 ずんと奥を突かれて、声が漏れる。一度はそこで達した私は、容易に感じ始め、あっという間に上り詰めてしまった。

「そこぉ……ああ、いい……!」

「ふふ、ここだね。こりこりと固くなっている」

「ひぃッ!ダメぇ、そんなに擦っちゃ……あぁん……!はぁッ」

「なになに、もっと擦って? いいとも存分にしてあげよう」

 ぐちゅ、ぬちゅ、ずぷっ!

 ジェネシスはさらに早いペースで、強くそこを突き上げてきた。

「ジェ、ジェネシス、いかせてェ、なんでもするから、いかせて……!」

「なんでもするから? うんと恥ずかしい命令を出されてしまうかも知れないよ」

「言うこと……聞くから、リングを外して……!イかせて……ください」

 私は背後から情熱的に犯してくる男にそう頼んだ。

「仕方がないなぁ。孔奴隷のおねだりを聞き入れてあげよう」

 そう言うと、ジェネシスは手を私の前に添え、根元を締め付けていた楔を取り外してくれた。

「あぁ……もう……イク、すぐにイッちゃうぅ……!」

「さぁ、たっぷり突き上げてあげるからね。満足させてくれ」

 ぐちゅ、ずぷっ、ぐぷっ!

 パンパンとジェネシスが腰を入れて打ち込んでくる。

「あッ、あんッ、あぁッ、イク、イクぅーッ!」

「まだご主人様を満足させていないよ、孔奴隷。ここで先にいったら、どうなるかわかるね」

「あぁん、早く……早く出して!中に出してッ」

「ふぅ……いい締め付けだ。君のここは名器だな」

「あぁッ……もう我慢できない……! イク、出るぅ!」

 私はびくびくと腰を震わせて限界を訴えた。

「仕方がないな。もっとこの肉の締まりを味わいたかったのだが……」

 ぐちゅ、ぬちゅ、ずぷっ!

「はぁん、あぁん……出るぅ……!」

 熱の塊がせり上がってきて、私の身体を支配してゆく。

「まだ我慢だよ」

「無理ぃ……あ、あひッ……い、イクぅ……!」

 私はぶるるとひとつ大きく胴震いすると、必死に堰き止めていた劣情を吐き出してしまった。

 

 

 

 

 

 

「ああ、また先に出しちゃったんだね。本当に仕方のない孔奴隷だね」

 さぁて、というとジェネシスは私の腰を持ち上げ、下肢を広げさせて立たせた。

「ほら、しっかりお尻を立たせるんだよ」

 パシッ!と尻を打たれた。

「あぅん!」

「そのまま、俺のを喰い絞めてくれ」

 ジェネシスが高ぶりを、ふたたび奥まで挿入した。

 ずちゅ!ぐちゅ!と激しく突かれて、弛緩した身体に緊張が戻ってくる。

「あん、あふぅ……」

「ほら、ご主人様のペニスは美味しいかい?」

「あ、あぅ、あぁん!おいしい……美味しいですぅ……」

 意識していないのに、私は奴隷として答えていた。

「そう、素直ないいこだ。さぁ、もっと激しく突き上げてあげる」

 パンパンと激しい挿送が始まる。

「あ、あひ……また来る……また……」

「いいよ、またイけばいい。たっぷり味わわせてあげるよ」

 ずぷっ、ぐぷっ、ぐっちゅ!

「あぁ、あん、はぁぁッ!」

「よし、出すぞ」

「いい、いい……奥を突いて……ぇ」

 いい場所をジェネシスのペニスに擦りつけるようにして、私は腰を振った。

「ふふ、いやらしいね。そんなにお尻を擦りつけてきて。さぁ、出すぞ……くっ」

 ジェネシスの腰が強く突き上げてきて、ペニスが奥を抉った。

「ひぃあッ!あくぅ……ん!」

「くっ……出る……!」

 ジェネシスの陽物が、体内でびくびくと震え、熱い粘液を私の最奥に叩き付けた。

「あッ……はぁん……!」

 ドクドクと精液が入り込むのが止まらない。私の腹の中にたっぷりと満ちてゆく。

「ふぅ……満足してくれた?」

「あ……ああ」

「しかし、君は孔奴隷としては失格だな。ご主人様を悦ばせるどころか、自分の快楽ばかり追って。その小説の主人公そっくりだ。もっと厳しく躾けられないと、いい孔奴隷にはなれそうにないね」

 ベッドのサイドボードに起きっぱなしになっている紅カバーの本を取り上げると、ジェネシスがため息混じりにそう言った。