『堕ちた天使~軍服と鞭』
 
<3>
 
 KHセフィロス
 

 

 

「よし、……小説どおり、ちゃんと後ろだけでいけたね。いいこいいこ」

 ぐったりと寝台に横たわった私を、ジェネシスの手がやさしく撫でてくれた。

「さて、今日はもうひとつ。前の躾けをしてあげようね」

 何を言われているのかわからず、私はジェネシスを見上げた。

「君は可愛がっている最中に、すぐ精を放ってしまうだろう。それじゃ、立派な性奴隷とは言えないよ」

 ……バカな、性奴隷だと?

 あの小説の中の性奴隷だとこの私を呼ぶのか。

「だから、まず、これを使おうね。この前も使ったから、覚えているでしょう」

 そういいながら、ジェネシスはあっという間に、私の陽物の根元に、銀のリングをはめ込んでしまった。

「これは奴隷を調教するときによく使うリングだよ。根元に装着させることで吐き出すのを我慢させるんだ」

「やっ……こんなもの……」

「ダメだよ、今日はそれで射精を管理させてもらうからね。だいたいご主人様よりも、何度も多く出すのはおかしいだろう」

 当然というようにジェネシスはいうと、もう一度私をその場に這わせた。

「この鞭、具合がいいね。やっぱり軍服には鞭だな」

 その先端を舌で舐りながら、ジェネシスがささやく。

「さぁ、もう一度、お尻の孔を見せて、たっぷりここを調教してあげよう。ふふ……もう十分蕩けているね。ヒクヒク襞を振るわせている。中に何か欲しくてたまらないんだろう」

 ジェネシスが、私の心を読むようにそう言った。

 生理的には達したものの、指を抜かれたあとは、内奥が疼いて仕方がない。私の身体はそこまで堕ちていたのだ。

「ここにもっと太いのが欲しいよね、セフィロス」

 ひくつく孔をいじりながらジェネシスが俺の耳元でささやいた。

「ジェ、ジェネシス…… もぅ、入れて……」

 私はあえぐようにそう言った。

「いいとも。だが、俺のではなくて……こっちの素敵なオモチャを入れてあげる」

 チェストの上に置いた箱から、ジェネシスは男の形を模したエロチックなオモチャを取り出したのだ。

「な……バ、バイブ……など……そんなもの……!」

「そんなことを言って、本当は大好きなクセに……」

 ジェネシスの持ち出したソレは、ただのバイブではなく、全体にイボがぶつぶつと生えているグロテスクなものであった。大きさも私の想像以上である。

 

 

 

 

 

 

「この大きいのを飲み込んだら、君も満足できると思うよ」

 舌で極太バイブの先端を舐めながらジェネシスが言う。グロテスクなそれは、美しく整ったジェネシスのような人間が手にしていると、より一層下品でおぞましい物体に見えるのであった。

「さぁ、ほら姿勢を崩さないで、足を開いてうつぶせになりなさい」

 私の尻に軽く鞭を当て、ジェネシスが言った。

「じゃ、もう一度、指で可愛がってあげてから、バイブを入れてあげようね」

 ずぷずぷと私の中に、ふたたびジェネシスの指が埋め込まれる。今度は二本ではなくて、最初から三本に増やしてあった。

「うっ……痛っ……」

「痛くはないでしょう。こんなに入り口がとろとろに開いているのに。ふふ、襞がひくひくして悦んで咥えているよ。さぁ、たっぷり擦ってあげよう」

 ぐちゅっ、ぐしゅ、ぐちゅっ

 と、ジェネシスの指が抜き差しされる。

 始めはきついと思っていたそれも、難無く楽に挿入されるようになった。

「あッ、あッ……あはッ……ひぃッ」

「恥ずかしい声を上げるね、もっと存分に啼いてごらん」

 ぐちゅっ、ずちゅっ、ぐちっ

「ひん……ひぁッ、あぅッ」

「そうそう、その調子だ。ここが好きなんだろう?」 

 恥ずかしいしこりの部分を、ぐしゅっと擦られて、

「あぁん!」

 と、高い声が出た。

 ぐりゅ、ぐちゅ、ずちゅ

「お漏らししそう?ダメだよ。まだ我慢だ」

 いいところを擦り上げられて、イキそうになるが、根元にはめ込まれたリングがそれを許さない。

「ジェ、ジェネシス……もぅ……また……イく……」

「ダメだよ、今日は前の躾けもするっていっただろう?気持ちが良くても我慢しなくちゃいけない」

「そ、そんな……あ……ッ あふっ……」

 ジェネシスの使っている媚薬のせいなのだろうか。私の身体は熱く火照って、より強烈な快楽を追いかけようとしてしまう。