『堕ちた天使~軍服と鞭2』
 
<2>
 
 KHセフィロス
 

 

 

「相変わらず、始める前は素直じゃないなぁ」

 別に機嫌を悪くしたようでもなく、ジェネシスはそう言って笑った。

「さてと、ベッドに行こうか、『セフィロス』」

 もじもじと両の足をすりあわせていた私を、レオンが後ろから抱き上げて、ジェネシスの指示した寝台の上に乗せた。

「そういいこだ。ベッドに横になってごらん」

 ジェネシスはそう言うと、横になった私の腹をひと撫でた。

 触れられただけなのに、その部分だけ熱くなったような気がする。

 

 彼は、私に薔薇のジャムの小瓶を見せると、それを胸の辺りにこぼした。バターナイフで綺麗に伸ばす。

「な、なに……!?いやだ、よせ……」

 あまりにも想定外のことをされ、私は慌てて身を起こそうとした。それを強い力で押さえ付けられる。レオンだ。

「ここでは上官の命令は絶対だ。……アンタはジェネシスには逆らえない」

 ぐいと腕を取られ、そのまま寝台に押しつけられる。

「レオンのいうとおりだよ。さて、もっと他の部分にも塗ってあげようね。ペニスなんてどうかな?」

 下肢にひやりとした感触が伝わってくる。バターナイフが、器用に私の性器に薔薇のジャムを塗る。

「……俺は甘いものが苦手なんだがな」

 辟易としたように、レオンが言った。この後、どんなプレイをするのかわかっているのだろう。

「さぁ、できた。さっそくこの美味しそうなお菓子をいただこう。胸のお飾りのほうは君に任せるよ、レオン」

 ふたりは寝台に乗り上げ、それぞれの場所につくと、私の身体を啄み始めた。

 

 

 

 

 

 

「あッ……やッ……やだッ」

 乳首のまわりをレオンに舐め取られ、ペニスはジェネシスが咥えている。

「あッ……あんッ……ひぃッ」

 私は必死に身をよじって逃れようとした。すると、ジェネシスが顔を上げた。

「いけない子だね。そんなふうに動き回って。レオン、セフィロスの四肢を固定してやってくれ」

「わかった」

 レオンは寝台の四方に設置されている皮のベルトを両手首と両足首に巻き付けた。

「こんな無粋なものを使いたくはなかったんだけど、君がいいこにしていられないなら仕方がないね」

「ジェネシス……や、やだ……これ……外してくれ」

 身体の自由を奪われる根本的な恐怖に、私は身をくねらせてジェネシスに願った。

「ダメだよ。……言ったろう。総統の命令は絶対なんだから」

 

 ペチャペチャと、卑猥な水音が広い寝室に響く。

 甘いものが苦手と言っていたレオンだったが、彼は丹念に乳首に塗られたジャムを舐めていた。

「あッ……あッ……胸ッ……乳首がァ……」

 じゅるじゅる、ぴちゃぴちゃ

 舌の先を使って、レオンは巧みにその部分を愛撫していた。

「乳首がそんなにいいの?女の子みたいだね、『セフィロス』」

 じゅるると、ペニスを絞り上げてジェネシスが言った。

「ジェ、ジェネシス……もうイク。も……出る」

「まだ早いよ。ジャムが残っている」

「む、無理……あッ、ん……イ、イク!」

 こみ上げてくる快感に、私は悲鳴じみた声を上げた。

 レオンの、乳首への焦れったいような愛撫と、ペニスを強く吸われ、軽く歯を立てるジェネシスに追い詰められ、私は四肢を突っ張って限界を訴えた。