『堕ちた天使~軍服と鞭2』
 
<5>
 
 KHセフィロス
 

 

 

「良かったようだね、レオン」

「ああ……十分だ」

 そういって、彼は腰を引いた。

「はぁッ……はぁッ……ジェネシス……いかせて」

 私は腰をうねらせて、ジェネシスに哀願した。

「指だけでいいの?つまらないだろう」

 笑みを含んだ声で、ジェネシスが言う。

「ま、前……外して……」

「それはダメだよ。でも、絶頂に向かって上り詰めさせてあげる」

 ずちゅ、ずちゅ……

 ジェネシスの指が、さらに奥に入り込んできた。コリコリとしこった内部の一点を掠めたとき、私の身体はびくびくと大きくのけぞった。

「ああ、ここだっけ、君のいいところ。もう一度、擦って上げようね」

「ひ……やめッ……」

 ジュプ、ジュプ……ぐちゅ、ぐちゅ

 と、ジェネシスはふたたび焦らしながら、その部分へ指を這わせた。

 コリコリとその部分を、引っ掻かれ、私は嬌声を上げた。

「あッ……あひっ……いいッ……あひん……!」

 ドライオーガズム

 ……射精をすることなく、私は絶頂を極めた。

 いわゆる空イキというヤツだ。射精を伴わない絶頂は苦しくてたまらない。頂点を極めたまま、そこから戻ってくることができないのだ。

「やぁッ……おかしくなる……!」

「いいよ、好きなだけおかしくなって」

「ジェネ……シス! 出させて……もう……出させて……」

「ダメだよ、きちんと言葉を考えておねだりできるまではね」

「ジェネシス……!」

 私の悲鳴じみた叫び声をよそに、ジェネシスはレオンに声を掛けた。

「レオン、後ろに入れてやってくれ。たっぷりと焦らしてあげて」

 ジェネシスはそういうと、彼に場所を譲った。

「もうすっかり蕩けているから、彼のいいところを好きなように責めてやってくれ」

「……了解した」

 何の感情も見せずに、レオンは私の後ろに回った。

 腰を捉えられ、先ほどまでジェネシスの指を挿入されていたその部分に、ピトリとペニスの先端を宛がう。

「……入るぞ」

 一言だけそういうと、レオンはふたたび猛った男根を、ジュプジュプと埋め込んできた。

 

 

 

 

 

 

「あーッ……あッ、あッ、レオン……!」

「もっと奥までだ」

 反り返ったレオンの陽物が、私の腸壁を擦り上げてゆく。

「あッ、あぁッ……やッ……」

「『嫌』じゃないだろう。レオンのが好きなくせに」

 からかうようにジェネシスが言う。

「あッ……あぁッ……レオン……!もっとゆっくり……」

「わかった。ゆっくり突いてやろう」

 私の腰をぐいと引き寄せると、背後から緩慢な動作で、奥を突いてくる。

 ぐちゅ、ぐちゅ

 という、いやらしい粘膜の擦れ合う音が、淫靡な雰囲気を醸し出す。

「あッ……あぁッ……!」

 ゆっくりと願いはしたものの、緩やかなペースだと、最奥を突かれる感覚が長く感じる。レオンもそれを意識しているのか、体内の固いしこりを押しつぶすように、抜き差ししてくるのだ。

「あッ……あぁッ……レオン!いきたい……前……外してくれ」

 私はレオンにそう頼んでみた。だが返答は『ジェネシスの許しが出ていない』という素っ気ないものだった。

「はぁッ……あッ……あぁッ」

「くッ……中に……出すぞ」

 レオンが熱い吐息混じりに、私の耳元でささやいた。

 体内に熱いほとばしりを感じると同時に、私もふたたび絶頂を極めていた。しかしそれはドライオーガズムと呼ばれる、いわゆる『空イキ』だ。

「ジェ、ジェネシス……!いうとおりにするから……もう……前を外してくれ……頼むから……」

 生理的な涙が、ボトボトと落ちてシーツを濡らす。

「セフィロスの泣き落としはずるいなぁ」

 ジェネシスが近づいてきて、私の顎を取る。

「前に、おねだりの仕方は教えたよね」

「…………」

「忘れちゃった?仕方がないなァ。思い出すまで可愛がってあげるよ。こっちはふたりいるんだし」

 チュッチュッと、ジェネシスが私の頬と唇に口づけ、楽しそうにそう言った。