~この手をとって口づけて~
 
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「あっ……あぁッ」

「あー、こっちはすごいね。聞こえる?手を動かすと、にちゃにちゃ音がするよ。ローションとセフィの恥ずかしい汁が混じっちゃってネバネバしてる」

「あッ……やッ」

「このまま擦って気持ちよく出させてあげるからね」

「んッ……あんッ……気持ち……イイ」

「そうでしょ~、気持ちいいでしょ~。セフィのここは素直だね」

 ぐちゅぐちゅと卑猥な音をさせ、ラグナの指が膨らんだ男根を上下する。

「あッ……あッ、で、出る……!」

「いいよ~、いっぱい出しな」

 持ってきていたタオルで、怒張をくるみ、ラグナは射精を促した。

「あッ……あぁッ……!」

 びくんびくんとセフィロスの身が反り返った。

 白濁した液は、すべてタオルの中に吐き出された。

「はい、良かったかな、セフィ」

「…………」

 ふて腐れたように口を噤んでいるセフィロスに、ラグナはキスをひとつ落とした。

「……身体がウズウズする。ラグナのせいだ」

「えー、でも、すっきりしたでしょ」

「…………もっと、したい」

「ん~?」

「あれだけじゃ足りない、ラグナ……」

 セフィロスの腕が、ベッドに身を乗り出していたラグナの背にからみつく。

「た、足りないって、他にもまだしたいってこと?」

 引っ張られ寝台に寝転がりながら、ラグナが訊ね返す。

「レオンはもっとしてくれる。だからラグナももっと……」

「え~、いや、ちょっと、あのヤロウと何してくれちゃってんの?ダメだよ、セフィ~、相手は選ばないと」

 そういって身を起こすが、大きな身体のセフィロスが駄々をこねた。

 

 

 

 

 

 

「このままじゃ、眠れない。ウズウズして苦しい」

「チッ、ったくスコールのヤツはなにしてやがるんだか」

「?」

「あ、ああ、なんでもないの、こっちのことだよ、セフィ」

「ラグナ……」

 セフィロスが身を起こして、キスをせがむ。ラグナは少々の躊躇をしたが、彼にねだられるままに、唇を合わせた。

 軽い口づけではない。

 歯列を割り、セフィロスの舌が忍び込んでくる。それを吸い上げて、たっぷりと唾液を絡めさらに深く口づけた。

「ん……いい……気持ちいい……」

「セフィの前、また立っちゃってるね~」

 仕方がなさそうにラグナが苦笑する。

 

「あー、さすがに、俺もちょっとヤバイかな」

 そういうと、ラグナはズボンのファスナーを開き、自身の高ぶりを取り出した。

「セフィ、気持ちいいこと、もっとしてあげるから、いいこにしてな」

 固く反り上がったセフィロスのものと、自身の陽物を擦りつける。

「あッ……あぁッ」

 たちまち蕩けた吐息がこぼれる。

 ぐちゅぐちゅと先走りの液を、潤滑油かわりに、二本の性器がラグナの手で擦り合わされる。

「あッ……いい」

「うん、気持ちイイでしょ~。セフィ、腰が動いてるね。もっと大胆に動かしてもかまわないよ」

「あんッ……あッ……あッ」

 切なげな喘ぎが、セフィロスの口から漏れる。

 目を閉じて、その部分での感覚におぼれる彼は、こんな淫猥な行為をしていてさえ、目を奪われるほどに美しく、恐ろしいほどに整った顔をしていた。