~この手をとって口づけて~
 
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「ん……あ……」

「いいか?レオン。身体は素直だな」

 白く長い指で、なぞるように脇腹を撫で上げ、へその下に唇を滑らせた。

「おまえの身体は美しいな」

「ア、アンタに言われたくない」

「しなやかに筋肉がついていて……ところどころに古傷がある。剣士の身体だ」

 腰骨をさすりながらセフィロスがつぶやく。

「そら……もう、ここも固くなってきた」

 上下に軽く扱きながら、先端に舌を這わせた。

「……ッ。もう上下交代だ」

 レオンはそういうと、身体の上のセフィロスを抱き込んだ。

「アンタだって、もうつらいはずだ」

 やや乱暴に彼のその部分を手に掛けると、音を立てて上下に擦った。

 にちゃにちゃと濡れた水音が、浴室に響く。

「あッ……あぁッ……レオン、早い」

 長く白い腕が、抱きしめるようにレオンの背に回される。

「出してくれ。まだまだいくらでもアンタを良くしてやる」

「ん……あ……レ、レオン」

 鼻にかかったような甘い声が、セフィロスの口から漏れる。

「あ……も……出る」

 高ぶった陽物がビクビクと震えると、たっぷりと精が吐き出された。

「レオン……早く……つながりたい」

「わかってる。だが、そのためには……そこに這ってくれるか」

 昼間のように明るいバスルームだ。セフィロスもさすがに戸惑いを隠せずにいたが、素直にその場にうつ伏せた。

 レオンが、セフィロスの最奥を暴き、そこに舌を這わせる。孔を穿つように強く押し広げ、舐め上げた。

「あ……あぁッ……ん……」

「力を抜いていてくれ」

 ゆっくりと指を二本、狭い入り口に忍び込ませる。

「あ……ッ」

 ゆるゆると抜き差しを繰り返し、慣れない身体を徐々に開かせていく。

 

 

 

 

 

 

「中がすごく熱くなっている……」

「ん……レオン……もう、欲しい」

「まだ、早いだろう。……きついはずだ」

「いい……から」

 急かされるままに、レオンは背後から彼の腰に手を掛けた。

「ゆっくり……入るぞ」

 朱に染まった彼の耳朶に、そうささやくと、レオンは彼の肉体を割り開いた。

 固く立ち上がったそれを、まだ狭いその部分に挿入してゆく。

「ッ……あ……あぁッ……」

「痛いか?」

「いい……痛いのも……いい」

「無理はさせたくない。……息を吐いて、楽にしてくれ」

 セフィロスの前に手を伸ばし、ゆるゆると扱くと、緊張していた背中から力が抜けた。

「ん……あッ……いい」

「奥まで入るぞ」

 ずぷずぷと、自らの男根を狭い空間に沈めていく。

「あッ……あぁッ……レオン」

「くっ……」

「奥まで……奥まで来てる」

 四つん這いになったセフィロスの腕がガクガクと震える。

「ああ……動くぞ」

 ぐいと腰を引き上げ、埋め込んだモノを、入り口まで引き戻し、ふたたび深く挿入した。

「あぁッ!」

 と、セフィロスが高い嬌声を上げる。

「くっ……狭いな……」

 レオンは押し込んだものを、腰をうねらせてぐりぐりと肉壁にこすりつけた。

「あッ……あぁッ、そこ……!」

「ここか? ここがいいのかッ」

「いいッ……いい、もっと……して……」

 自ら腰を動かして、セフィロスは貪欲に悦楽を求めた。